構成員数の比較(2005年と2025年)

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 警察庁が今年(2026年)4月に公表した「令和7年における 組織犯罪の情勢」によれば、2025年指定暴力団(25団体)の中で「山口組」構成員数が最多でした(*1)。山口組の構成員数は約3,100人でした(*1)。

 2番目に構成員数が多かったのが「住吉会」でその数は約2,100人、3番目に多かったのが「稲川会」でその数は約1,600人でした(*1)。25団体の中で「酒梅(さかうめ)組」(大阪市)構成員数が最少でした (*1)。酒梅組の構成員数は約10人でした(*1)。

 山口組構成員数(約3,100人)と対比してみましょう。住吉会構成員数は「山口組の0.6倍」(小数第二位以下切り捨て)、稲川会構成員数は「山口組の0.5倍」(小数第二位以下切り捨て)、酒梅組構成員数は「山口組の0.003倍」でした(小数第四位以下切り捨て)。

 ヤクザ組織(1次団体)は、暴力団対策法(正式名称「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」)に基づいて、「指定暴力団」に指定されました(*2)。暴力団対策法は、指定暴力団(組織及び構成員)に対し、行動の制限を加え、刑事罪を重くすることができました(*2)。

 指定要件は「資金獲得のために威力を利用することを構成員に容認していること」「犯罪経歴の保有者が一定の割合以上存在していること」「代表者等の統制のもとに階層的に構成されていること」の3つでした(*3)。この3つの要件が全て満たしたヤクザ組織は指定暴力団に指定されました(*3)。

 暴力団対策法は19991年成立及び公布、翌1992年施行されました(*2)。

 2025年指定暴力団25団体の総構成員数は約9,060人でした(*1)。1団体あたりの平均構成員数は362人でした(小数点以下切り捨て)。構成員数上位3団体(山口組、住吉会、稲川会)の総構成員数は約6,800人であり、構成員数上位3団体の占有率は75%でした(小数点以下切り捨て)。

 前年(2024年)の山口組構成員数は約3,300人(構成員数第1位)、住吉会構成員数は約2,100人(構成員数第2位)、稲川会構成員数は約1,600人(構成員数第3位)でした(*4)。前年における指定暴力団25団体の総構成員数は約9,410人でした(*4)。1団体あたりの平均構成員数は376人でした(小数点以下切り捨て)。構成員数上位3団体(山口組、住吉会、稲川会)の総構成員数は約7,000人であり、構成員数上位3団体の占有率は74%でした(小数点以下切り捨て)。

 前年に比し「総構成員数」は3%減で、「1人あたりの平均構成員数」も3%減でした(小数点以下切り捨て)。

 20年前の2005年山口組構成員数は約20,000人(構成員数第1位)、住吉会構成員数は約6,600人(構成員数第2位)、稲川会構成員数は約5,000人(構成員数第3位)でした(*5)。20年前に比し山口組構成員数は84%減、住吉会構成員数は68%減、稲川会構成員数は68%減でした。

 当時(2005年)の指定暴力団数は21で、その中で「親和会」(高松市)構成員数が最少でした(*5)。当時の親和会構成員数は70人でした(*5)。2005年時の山口組構成員数(約20,000人)と対比してみましょう。住吉会構成員数は「山口組の0.3倍」(小数第二位以下切り捨て)、稲川会構成員数は「山口組の0.2倍」(小数第二位以下切り捨て)、親和会構成員数は「山口組の0.003倍」(小数第四位以下切り捨て)でした。

 20年前の2005年における指定暴力団21団体の総構成員数は約39,490人でした(*5)。1団体あたりの平均構成員数は1,880人でした(小数点以下切り捨て)。構成員数上位3団体(山口組、住吉会、稲川会)の総構成員数は約31,600人であり、構成員数上位3団体の占有率は80%でした(小数点以下切り捨て)。先述したように2025年構成員数上位3団体の占有率は75%でした。

 2005年に比し「総構成員数」は77%減で、「1人あたりの平均構成員数」も80%減でした(小数点以下切り捨て)。

 20年前の2005年において「福博(ふくはく)会」(福岡市)の構成員数は約330人(構成員数第10位)でした(*5)。「太州(たいしゅう)会」(福岡県田川市)の構成員数は約170人(構成員数第16位)でした(*5)。太州会構成員数は「福博会の0.5倍」でした(小数第二位以下切り捨て)。

 そして20年後の2025年では福博会構成員数は約60人、太州会構成員数は約60人でした(*1)。太州会構成員数は「福博会の1倍」でした。

 2005年に比し福博会構成員数81%減、太州会構成員数は64%減でした(小数点以下切り捨て)。

 以上をまとめますと、2005年に比し指定暴力団の総構成員数が77%減少していたことから、ヤクザ業界全体が縮小したことが分かります。しかしその縮小の幅は組織によって異なります。2005年に比し山口組構成員数は84%減、住吉会構成員数は68%減、稲川会構成員数は68%減、福博会構成員数81%減、太州会構成員数は64%減でした。

 この間(2005年)法律の整備においては「暴力団排除条例」の施行がありました(*6) (*7)。2010年以降、各自治体で暴力団排除条例が生まれていき、2011年10月にて暴力団排除条例が全国施行されました(*6) (*7)。

 2013年時点の情報において山口組は「非構成員であるものの上納金(会費)を払った者が山口組の看板を使用すること」を認めていました(*8)。該当の非構成員は事務所当番などの業務をせず、また定例会の出席もせずに済みました(*8)。上納金の面から見れば、山口組は「山口組の非構成員」からも上納金を徴収していたことが分かります。その上納金の実態は「山口組というブランド(威光)の使用料」だったのです。構成員数の面から見れば、この方法では構成員数は少なくなりました。

<引用・参考文献>

*1 警察庁「令和7年における 組織犯罪の情勢」(2026年4月), p35

https://www.npa.go.jp/news/release/r7jyousei_shuusei.pdf

*2『現代ヤクザ大事典』(実話時代編集部編、2007年、洋泉社),p158

*3『マル暴捜査』(今井良、2017年、新潮新書),p27-28

*4 警察庁「令和6年における 組織犯罪の情勢」(2025年4月), p40

*5 警察庁「平成17年の暴力団情勢」,p21

*6『教養としてのヤクザ』(溝口敦+鈴木智彦、2019年、小学館新書),p140-142

*7『黒幕 巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』(伊藤博敏、2016年、小学館文庫),p353

*8『いびつな絆 関東連合の真実』(工藤明男、2014年、宝島SUGOI文庫),p325

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