テキヤ(露店商)業界では「コロビ」という言葉がありました。コロビとは、地面に茣蓙(ゴザ)を敷いて、その茣蓙の上に商品を並べ、口上をつけて販売する形態を指しました(*1)。商品によっては口上なしのコロビもありました(*1)。
「極東」「飯島」「寄居」「桝屋」「丁字家」一門の源流は、コロビ系のテキヤ勢力でした(*2)。
ちなみに「極東」「飯島」「寄居」「桝屋」「丁字家」は稼業名であり(*3)、「極東」「飯島」「寄居」「桝屋」「丁字家」というテキヤ組織はなかったです。
<引用・参考文献>
*1 『生活史叢書3 てきや(香具師)の生活』(添田知道、1973年、雄山閣),p144-145
*2 『新・ヤクザという生き方』「全丁字家誠心会芝山一家物語」(朝倉喬司、1998年、宝島社文庫), p224
*3 『テキヤと社会主義 1920年代の寅さんたち』(猪野健治、2015年、筑摩書房),p23
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