香川県高松市を本拠とする親和会の源流は、博徒組織・北原組です。2018年時点、親和会は構成員約40人を抱え、香川県を活動範囲としていました(*1)。北原組は北原伝次郎により結成された博徒組織でした(*2)。1945~1954年の間に、北原伝次郎は本多会トップ本多仁介の舎弟になり、北原組は本多会の傘下に入りました(*2)。1959年柴田俊治が北原組二代目組長に就任しました(*2)。北原組二代目体制時(1959~1965年)、北原組は高松市におけるヤクザ組織の最大勢力でした(*2) (*3)。当時の高松市において北原組の対抗組織は、若林組(1958年結成)(*2)、テキヤ組織の坂井組でした(*4)。若林組は1962年山口組2次団体・地道組の傘下に入り、坂井組も同年山口組2次団体・一心会の傘下に入りました(*4)。警察庁によるヤクザ組織の取締り強化(通称:頂上作戦)を受け、1965年本多会は解散しました(*3)。上部団体・本多会の解散に伴い、同年春北原組も解散しました(*3) (*5)。同年(1965年)9月、旧北原組の細谷勝彦が旧北原組勢力を引き継ぐ形で、親和会を発足させました(*5)。北原組解散は「偽装」だったことが読み取れます。
<引用・参考文献>
*1 警察庁「平成30年における 組織犯罪の情勢」, p34
*2 『山口組の100年 完全データBOOK』(2014年、メディアックス), p72-73
*3 『別冊 実話時代 龍虎搏つ!広域組織限界解析Special Edition』(2017年6月号増刊), p74
*4 『血と抗争 山口組三代目』(溝口敦、2015年、講談社+α文庫), p175
*5 『洋泉社MOOK・ヤクザ・指定24組織の全貌』(有限会社創雄社・実話時代編集部編、2002年、洋泉社), p109
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