不動産投資の用語に「表面利回り」があります(*1)。「家賃収入÷物件取得価格」の計算で表面利回りは求められます(*1)。
投資家が8部屋のアパートを1,000万円で購入したとします。月の家賃を5万円とし、8部屋全てに入居人を入れました。「5万円×8部屋×12カ月」÷「1,000万円」の計算により、表面利回りは48%になります。投資家は2年1カ月で投資金額(1,000万円)を回収できます。
しかし投資家はアパート経営を始める際、物件取得以外にも、登記費用、司法書士や金融機関への手数料、業者への仲介手数料、取得税等を支払う必要があります(*1)。また維持管理の為に、固定資産税、管理費、修繕費、金融機関への利息等も支払う必要があります(*1)。以上の諸経費は、表面利回りを求める計算には入っていません。
以上の諸経費を含め求められる利回りは「実質利回り」と呼ばれます(*1)。「家賃収入÷(物件取得価格+諸経費)」の計算で、実質利回りは求められます。
<引用・参考文献>
*1 『やってはいけない不動産投資』(藤田知也、2019年、朝日新書), p130-131
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