メキシコの麻薬密輸組織(カルテル)(*1)は、アメリカ国内で製造及び販売された武器を主に使用していました(*2)。2008年メキシコ政府が押収した6,000丁近い銃のシリアルナンバーを調べたところ、5,114丁がアメリカの銃器店で販売された銃であったことが明らかになりました(*2)。
メキシコ国内には、銃器店や武器工場がほとんどありません(*2)。メキシコ国内では銃所持免許の取得も厳しかったです(*2)。メキシコ麻薬カルテルは国外で武器を調達しました。メキシコに比べ、隣国のアメリカは銃を容易に得やすいです。銃密輸業者はアメリカ市民に銃器店に行かせ銃を買わせる方法(通称:ストロー買い)で、銃を調達しました(*2)。
銃密輸業者は代金としてアメリカ市民に100ドルほど払いました(*2)。調達された武器は、改造車によりメキシコへ運ばれました(*2)。隣国・アメリカが、武器調達面でメキシコ麻薬カルテルを「サポート」していたのです。
<引用・参考文献>
*1『メキシコ麻薬戦争 アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱』(ヨアン・グリロ著、山本昭代訳、2014年、現代企画室), p91
*2『メキシコ麻薬戦争 アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱』, p300-305
コメント