任侠山口組が山口組(六代目山口組)に加入するという話が飛び込んできました(*1)。現在、明らかになっていない事が多いです。両団体が加入の方向で動いているのか、交渉の不成立に至ったのか、または交渉を続けているのか、不明です。
『日刊ゲンダイ』2018年8月21日号の溝口敦の記事によれば、6月から両団体は交渉していた模様です(*1)。記事内では、山口組の中で任侠山口組が分割されずに、現在の規模のまま2次団体として活動していく話がありました(*1)。しかし山口組執行部としては、任侠山口組を分割させて加入させたいのが本音でしょう。
任侠山口組2次団体の上納金は発足時、月額10万円でした(*2)。山口組2次団体の上納金は月額115万円でした(2015年8月以前)(*3)。2015年8月の分裂以降、山口組は上納金額を下げました(*4)。
2018年8月時点、任侠山口組2次団体の数は60です(*5)。月額10万円×60団体の計算上、任侠山口組は毎月600万円の上納金を徴収しています。仮に山口組の上納金が月額100万円だとします。任侠山口組2次団体が10団体集まれば、山口組の上納金を支払えます。
山口組執行部からすれば「任侠山口組は6分割できる」という想いはあるはずです。もちろん任侠山口組は分割を避けたいはずです。
<引用・参考文献>
*1 『日刊ゲンダイ』2018年8月21日号(20日発行)「溝口敦の斬り込み時評<359>」, p5
*2 『山口組三国志 織田絆誠という男』(溝口敦、2017年、講談社), p46
*3 『山口組 分裂抗争の全内幕』(西岡研介+鈴木智彦+伊藤博敏+夏原武 ほか、2016年、宝島SUGOI文庫), p75
*4 『別冊 実話時代 龍虎搏つ!広域組織限界解析Special Edition』(2017年6月号増刊), p26
*5 『週刊実話』2018年8月23・30日号, p57
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