かつて大阪の老舗博徒組織として、倭奈良組が知られていました(*1)。倭奈良組を立ち上げたのは、吉川奈良吉です(*1)。吉川奈良吉は出身地の奈良から、青年時代大阪に出て博徒としての修行を開始します(*1)。吉川奈良吉率いる倭奈良組は勢力を拡大し、大阪の南一帯や現在の近鉄沿線の奈良に至る地域を縄張りとしました(*1)。
その後、倭奈良組は二代目組長を石田郁三、また三代目組長を橋本正男が継ぎました(*2)。1990年12月、倭奈良組は山口組2次団体・倉本組の傘下に入ることになりました(*3)。三代目組長の橋本正男が引退し、高安輝雄が四代目組長を継いだ直後に起きた出来事でした(*3)。また同時期、倭奈良組と同じ大阪の老舗博徒組織である九紋龍組が山口組2次団体・吉川組の傘下に入ることになりました(*3) (*4)。九紋龍組は大正時代に興された博徒組織でした(*3) (*4)。
<引用・参考文献>
*1 『実話時代』2016年3月号, p105-106
*2 『洋泉社MOOK・義理回状とヤクザの世界』(有限会社創雄社実話時代編集部編、2001年、洋泉社), p62,199
*3 『洋泉社MOOK・勃発!関東ヤクザ戦争』(有限会社創雄社『実話時代』田中博昭編、2002年、洋泉社), p150-152
*4 『実話時代』2016年1月号, p51
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