テキヤ組織による露店商売の1日売上

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 テキヤ組織の露店商売において、1日の売上はどのくらいでしょうか。29歳まで栃木県で博徒系のヤクザ組織の構成員をしていたひのえ太郎氏は、2013年に出版した『ヤクザをやめて20年!ずっと年収1億超を続ける「栃木のアニキ」29の教え』の中で、露店商売についても触れています。ひのえ太郎氏は、博徒系のヤクザ組織に入ったのが「昭和60年くらい」と述べています(*1)。ひのえ太郎氏は、博徒系のヤクザ組織に入る前に、テキヤ系組織で約1年間露店商売をしていました(*2)。テキヤ組織に所属していた訳ではなかったようです(*2)。1985年より前なので、1980年代前半のことです。当時ひのえ太郎氏は18~19歳の頃でした(*2)。

 1980年代前半テキヤ組織の露店商売で、ひのえ太郎氏は、お面ややきそば、金魚すくいなどを売っていました。当時の日給は2万円でした(*2)。また露店一軒の1日の売上は、約7万円だったようです(*2)。露店商売の原価率は1~2割です(*2)。残りはテキヤ組織の親分の収入となります。ショバ代等の費用もひかれますが、恐らく1日数万円(一軒)が親分に入っていたと考えられます。当時テキヤ組織の親分の年収は、約5000万円はあったようです(*2)。1日7万円の売上を出すには、500円のやきそばを140個売る必要があります。8時間営業の場合、1時間で約18個売ることになります。つまり3分にやきそば1個を売っていく計算です。

 1980年代前半から時代が経ちましたが、ショバ代のことを考えると、現在も1日7万円の売上は実際欲しいところかもしれません。関東では1日1万円(一軒)、関西では1日1万5000円(一軒)というショバ代の相場があります(*3)。また兵庫県西宮市の西宮神社の十日えびす(毎年1月)では、1日3万円(一軒)のショバ代であったことが、2011年明らかにされました(*4)。ショバ代以上の売上を稼がないと、露店を出している意味がありません。1日7万円は稼ぎたいところかもしれません。

<引用・参考文献>

*1 『ヤクザをやめて20年!ずっと年収1億超を続ける「栃木のアニキ」29の教え』(ひのえ太郎、2013年、山中企画 出版部), p77

*2 『ヤクザをやめて20年!ずっと年収1億超を続ける「栃木のアニキ」29の教え』, p72-74

*3 『GEKIDAS 激裏情報@大事典vol.5』(激裏情報、2012年、三才ブックス), p82

*4 『溶けていく暴力団』(溝口敦、2013年、講談社+α新書), p92-93

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