極東桜井總家連合会

　テキヤ組織「極東桜井總家連合会」の初代は、桜井庄之助（さくらいしょうのすけ）でした(*1)。桜井庄之助の子分の1人が、「関口一門」（関口愛治系統のテキヤ組織群、その系統の一人親方群）始祖の関口愛治でした(*2)。桜井庄之助は1921年静岡県の沼津で独立を果たしました(*2)。1924年桜井庄之助は36歳で引退しました(*2)。

　1961年関口一門を中心に、桜井一門（桜井庄之助系統のテキヤ組織群、その系統の一人親方群）、飴徳（あめとく）一門（竹内徳次郎系統のテキヤ組織群、その系統の一人親方群）(*2)、山形の研谷（とぎや）一家、三重の橋本組らが集まり、「極東愛桜連合会（きょくとうあいおうれんごうかい）」を結成しました(*3)。しかし1964年以降の警察庁のヤクザ組織への取締り強化の結果、1967年極東愛桜連合会は解散しました(*4)。

　1967年以降、桜井一門は極東桜井總家連合会を結成しました(*4)。一方、関口一門は1979年に「極東関口会」を結成しました(*3)。1990年極東関口会は「極東会」に改称しました(*3)。

　暴対法施行（1992年）の翌年（1993年）、極東桜井總家連合会はテキヤ組織として初めて指定暴力団に指定されました(*1)。その後、同年に極東会も指定暴力団の指定を受けました(*5)。

　「奥州会津角定（おうしゅうあいずかくさだ）一家」は、福島県福島市に拠点を置く山口組2次団体です。七代目総長の波入信一には、極東桜井總家連合会の構成員だった時代があります(*6)。

　波入信一は福島県においてテキヤ組織（奥州桜井一家古市分家波入組）の跡目を実父から引き継ぎました(*6)。後の2004年、その奥州桜井一家古市分家波入組は、極東桜井總家連合会に加入しました(*6)。

　しかし後に極東桜井總家連合会は分裂しました(*6)。波入信一は山口組2次団体「芳菱会」（現在の國領屋一家）に移籍、また2009年には「弘道会」に移籍しました(*6)。

　2010年奥州会津角定一家は弘道会から内部昇格（山口組2次団体に昇格）しました(*6)。その際、波入信一は奥州会津角定一家のトップ（七代目総長）に就任しました(*6)。奥州会津角定一家は大正時代（1912～1926年）に福島県で結成されました(*6)。奥州会津角定一家は元々、博徒組織でした(*6)。

＜引用・参考文献＞

*1 『現代ヤクザ大事典』（実話時代編集部編、2007年、洋泉社）, p163-164

*2 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ！』（実話時代編集部編、2003年、三和出版）, p8-10

*3 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ！』, p12-14

*4 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ！』, p15-16

*5 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ！』, p19

*6 『別冊 実話時代 山口組分裂闘争完全保存版』（2016年10月号増刊）, p81