2000年代の10年間、ニュージーランドのバイカーギャングは、新規構成員の獲得困難あるいは既存構成員の脱退により、勢力縮小の一途を辿っていました(*1)。特にニュージーランド南島の都市・クライストチャーチ(Christchurch)においてバイカーギャング勢力の縮小は顕著でした(*1)。
「ハイウェイ61」(Highway61)というバイカーギャングは1990年代中期、クライストチャーチに3つの支部を設けていました(*1)。しかし1つの支部は違法薬物の取締りで大打撃を受けました(*1)。残りの2つの支部においては構成員数が減少していました(*1)。2000年時点において、クライストチャーチにおけるハイウェイ61の支部は1つだけになっていました(*1)。
1990年代にはハイウェイ61以外に「エピタフ・ライダース」(Epitaph Riders)、「デビルズ・ヘンチマン」(Devil’s Henchmen)、「テンプル」(Templars)、「ロード・ナイツ」(Road Knights)が支部をクライストチャーチに設けていました(*1)。しかし2010年までにエピタフ・ライダースを除いて、他のバイカーギャングはクライストチャーチでの活動拠点を失いました(*1)。
<引用・参考文献>
*1 『Patched: The History of Gangs in New Zealand』(Jarrod Gilbert,2021,Auckland University Press), p240-241
コメント