イギリスのビック4

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 イギリスのワンパーセンターズ(1%ers)系バイカークラブ業界には「ビック4」と呼ばれる主要4団体がありました(*1)。ビック4とは、アメリカ合衆国系の「ヘルズ・エンジェルス」(Hell’s  Angels)、「アウトローズ」(Outlaws)の2団体と、地元イギリス系の「サタンズ・スレイブズ」(Satans Slaves)、「アウトキャスト」(Outcasts)の2団体を指しました(*1)。サタンズ・スレイブズはスコットランドで一番多く支部を持っていました(*1)。

 アウトキャストはロンドン最大のワンパーセンターズ(1%ers)系バイカークラブでした(*1)。アウトキャストは1969年にロンドンで結成されました (*2) 。1990年代半ばまでにアウトキャストは勢力を拡張させ、約200人の構成員を擁しました(*2)。またアウトキャストはロンドン以外に、イングランド東部のエセックス、同じくイングランド東部のノーフォークのグレート・ヤーマスにも支部を置いていました(*2)。

 またビック4以外の地元イギリス系の組織としては「サンズ・オブ・ヘル」(Sons of Hell)、「ロード・ラッツ」(Road Rats)が活動していました(*1)。サンズ・オブ・ヘルは1970年代に前半に結成されました(*1)。一方のロード・ラッツはロンドンで結成されました(*1)。

 「ブルー・エンジェルス」(Blue Angels)もイギリスの中では大きなワンパーセンターズ系バイカークラブの1つでした(*3)。ブルー・エンジェルスは2018年時、上記のアウトローズ、ヘルズ・エンジェルス、サタンズ・スレイブズに次ぐ規模の勢力を持っていました(*3)。

 ブルー・エンジェルスは1963年スコットランドのグラスゴーで結成されました(*3)。クラブ名のBlue(ブルー)は「Bastards(野郎達), Lunatics(狂人達), Undesirables(望ましくない者達), and Eccentrics(奇人達)」の頭字語でした(*3)。加えてBlue(ブルー)という名前は、スコットランド国旗のメインカラーである「青」にも由来していました(*3)。

 ブルー・エンジェルスはスコットランド、イングランド北部のリーズに支部を擁していました(*3)。

<引用・参考文献>

*1 『Biker Gangs and Transnational Organized Crime Second Edition』(Thomas Barker,2014,Routledge), p193

*2 『Outlaws: Inside the Hell’s Angel Biker Wars』(Tony Thompson,2012,Hodder Paperback),p277-278

*3 『The One Percenter Encyclopedia: The World of Outlaw Motorcycle Clubs from Abyss Ghosts to Zombies Elite (English Edition)』Kindle版「Blue Angels」(Bill Hayes,2018, Motorbooks)

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