覚醒剤ビジネス

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 覚醒剤の用途の1つとして、性行為時の快楽促進があります。覚醒剤に催淫作用はないですが、興奮作用があります(*1)。覚醒剤の摂取により、男性は射精に至るまでの時間が長引き、ピストン運動を何回もできるといわれています(*1)。一方、女性は皮膚感覚が過敏になり、通常時より増幅された快感を得るといわれています(*1)。

 覚醒剤の1回使用量は0.02~0.03gです(*2)。作用時間は約2時間といわれています(*2)。末端市場では「パケ」と呼ばれる小さな包みで覚醒剤は売買されています。1パケの量としては0.2g(*3)、0.25g (*4)、0.3g(*5)などがあります。つまり1パケは「約10回分の量」になっているのです。

 1パケの価格は約1万円です(*4)。覚醒剤は使用するにつれ、耐性がつき、薬効が低下します(*6)。よって使用者は「1回の使用量」や「使用回数」を増やすことで、薬効を維持させていくことになります(*6)。

 また売人は医療用注射器も販売します。1箱280本4万円程度(*5)や、1本1,000~2,000円程度で注射器が密売されていました (*7)。前者の場合1本143円となります。

 覚醒剤の摂取方法としては吸煙もあります。使用者は、覚醒剤を火であぶり、気化させて吸引します(*8)。覚醒剤吸煙の俗称は「アブリ」です(*8)。

<引用・参考文献>

*1 『日刊ゲンダイ』2016年7月5日号(4日発行)「溝口敦の斬り込み時評<263>」

*2 『日刊ゲンダイ』2016年2月23日号(22日発行)「サラリーマンも溺れる覚醒剤①」

*3 『裏社会 噂の真相』(中野ジロー、2012年、彩図社), p205

*4 『日刊ゲンダイ』2014年10月21日号(20日発行)「溝口敦の斬り込み時評<187>」

*5 『日刊ゲンダイ』2016年2月16日号(15日発行)「溝口敦の斬り込み時評<245>」

*6 『裏社会 噂の真相』, p223

*7  『裏社会 噂の真相』, p207

*8  『裏社会 噂の真相』, p228

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