イタリアのサッカークラブを悩ますマフィアとウルトラス

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 サッカー強豪国イタリアのプロサッカーリーグのクラブチームを悩ます経営的問題の1つに、オフィシャルグッズの売上の低迷があります(*1)。主な理由として、オフィシャルグッズの偽造品が多く出回っていることが挙げられます(*1)。オフィシャルグッズ偽造品ビジネスを手掛けているのはイタリアのマフィアです(*1)。マフィアの関与により、クラブチームのマーチャンダイジング収入は低下して、クラブ経営の不安定化の要因となっています(*1)。

 日本では、1970年代高級ブランド志向が高まり、その偽造品が多く出回りました(*2)。偽造品ビジネスは東西問わず、行われていることが分かります。ただイタリアの場合、クラブチームという目立つ存在のオフィシャルグッズが偽造品の対象となっていることから、問題の根深さが伺えます。日本に直せば、プロ野球のオフィシャルグッズで偽造品ビジネスが展開されている感覚でしょうか。イタリアの場合、サッカービジネスとマフィアの距離が近いのかもしれません。

 また経営的問題とは別に、ウルトラスという暴力的サポーターの存在もイタリアのクラブチームを悩ませています(*1)。ウルトラスは、ただの不良集団では終わらず、クラブの経営や監督人事にまで影響を及ぼす力を持っています(*1)。ウルトラスの力の源泉は、家の前での待ち伏せや車への放火などの、暴力です(*1)。またクラブには、ゴール裏のチケットを無料で要求するなどもしてきます(*1)。ウルトラスの存在により、ファミリー層はスタジアムから遠ざかっています(*1)。

<引用・参考文献>

*1 『footballista』(月刊フットボリスタ)2017年 第41号, p10-11

*2 『DATAHOUSE BOOK 031 悪い金儲け』(高原明光、2005年、データハウス), p194

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