4月23日覚醒剤を密輸した神川県在住の夫婦が、関税法違反と覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで横浜地検に告発されました(*1)。同月5日羽田空港の税関検査で、夫婦のボストンバックから約30kgの覚醒剤が見つかりました(*1)。ケニアから帰国した夫婦は覚醒剤を30袋に分けてコーヒー豆袋の中に隠していました(*1)。税関職員が夫婦の荷物の多さに疑いを持ったことで発覚に至りました(*1)。
今回、覚醒剤約30kgの末端価格は約18億円と報道されていました(*1)。おそらく警察当局が計算し、マスコミに伝えたのだと考えられます。1kgあたりの価格に直せば6,000万円です。1gあたりだと6万円です。覚醒剤の小売現場は1パケ(0.25~0.3g)という単位で売買されています(*2) (*3)。便宜上1パケを0.25とすると、1パケ(0.25g)あたり1.5万円です。2014年溝口敦の取材記事では、1パケ(0.25g)あたりの小売価格は1万円でした(*2)。「1.5万円」と「1万円」と乖離があります。近年覚醒剤小売価格が上昇したという情報は聞きませんので、警察当局が「高め」に見積もる傾向があると考えられます。
卸売は1gあたりの価格は8,000~1万円でした(*2)。1パケ(0.25g)あたりの卸価格は2,000~2,500円です。1パケ1万円の小売価格の場合、7,500~8,000円の利益を小売業者は得られます。
<引用・参考文献>
*1 『日刊ゲンダイ』2018年4月25日号(24日発行), p7
*2 『日刊ゲンダイ』2014年10月21日号(20日発行)「溝口敦の斬り込み時評<187>」*3 『日刊ゲンダイ』2016年2月16日号(15日発行)「溝口敦の斬り込み時評<245>」
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