トイチ

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 闇金融における「トイチ」とは、「10日で1割の利子」という意味でした(*1)。利用者は10万円借りたら、10日後「11万円」で返済しなければなりませんでした。闇金融の利用者で元金を返せる人は稀で、1割の利子を返し続けました。この場合、1年間の利子返済額は約36万円([365日÷10日]×[1万円])でした。利子返済額が元金額の約3.6倍になりました。

 また九州の「スピード金融」の利子は「1日で1割」「2日で1割」でした(*2)。1日で1割の場合、利用者は1万円借りたら、翌日「1万1千円」で返済しました。2日で1割の場合、利用者は1万円借りたら、翌々日「1万1千円」で返済しました。スピード金融の別名は「090金融」で、スピード金融業者は、携帯電話で注文を受けると、利用者のところまで金を貸しに行きました(*2)。スピード金融の利用者の多くは、パチンコ店の客でした(*2)。パチンコ店の周りにはスピード金融のチラシが貼られていました(*2)。

<引用・参考文献>

*1 『ウラ金融』(青木雄二、2002年、徳間文庫), p64-66

*2『別冊宝島Real 037号 現代ヤクザのシノギ方』(夏原武編著、2002年、宝島社),p150-151

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