双愛会2次団体・高寅一家は千葉県銚子市を拠点に活動してきました(*1)。銚子市は千葉県北東部に位置し、太平洋に面する漁業の街です。双愛会2次団体・上金一家、寺島一家も銚子市を拠点に活動してきました(*1)。
高寅一家の創設者は高橋寅松でした(*2)。高橋寅松は元々、上金一家の構成員でした (*2)。1933年上金一家トップ吉田米蔵が内部抗争により射殺されました(*2)。トップ急死による組織の混乱を受けて、1933年高橋寅松は上金一家から独立、高寅一家を立ち上げました(*2)。高寅一家は上金一家からの派生組織だったのです。
博徒組織の高寅一家は「1」と「6」の付く日に賭場を開帳していたと言われています(*3)。開帳日は「1、6、11、16、21、26日」であったと考えられ、月に約6日開帳されていたことになります。開帳日は組織によって異なり、東興業(1952年設立。通称:安藤組)(*4)の開帳日は、「4」と「9」の付く日で(*5)、「4、9、14、19、24、29日」でした。東興業の開帳日も約6日でした。
高寅一家、東興業ともに、開帳日から次の開帳日まで4日空けていたことが分かります。開帳日がほぼ等間隔で設けられていたのは、集客策だったと考えられます。
<引用・参考文献>
*1 『実話時代』2018年7月号, p26-30
*2『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(鈴木智彦、2018年、小学館), p125-127
*3 『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』, p145
*4 『安藤昇 90歳の遺言』(向谷匡史、2017年、徳間文庫), p78
*5 『安藤昇 90歳の遺言』, p67
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