現在テキヤ組織は全て、警察当局をはじめとした政府機関から「暴力団」として取り扱われています(*1)。都道府県の暴排条例が祭などのイベントからテキヤ組織を除くように定めています(*1)。結果、テキヤ組織は表立って出店することが困難になっています。
テキヤ組織の中で極東会(本部・東京)が唯一「指定暴力団」に指定されています(*2)。各都道府県の公安委員会が「指定暴力団」の指定権限を持っています。極東会以外のテキヤ組織は「非指定暴力団」として政府機関から取り扱われています。
「指定暴力団」の指定要件は「資金獲得のために威力を利用することを構成員に容認していること」「犯罪経歴の保有者が一定の割合以上存在していること」「代表者等の統制のもとに階層的に構成されていること」の3つです(*3)。3要件全て満たしていると判断されたヤクザ組織(テキヤ組織を含む)が「指定暴力団」に指定されます(*3)。
首都圏に本部を置く「非指定暴力団」のテキヤ組織として、東京都の姉ヶ崎会、丁字家会、杉東会、埼玉県の竹澤会、吉羽会などがあります(*4)。
<引用・参考文献>
*1 『溶けていく暴力団』(溝口敦、2013年、講談社+α新書), p87-89
*2 警察庁「平成29年における 組織犯罪の情勢」), p34
*3 『マル暴捜査』(今井良、2017年、新潮新書), p28
*4 『実話時代』2019年2月号, p19
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