東京都のテキヤ組織の組合として知られたのが「東京街商協同組合」でした(*1)。1957年、東京都のテキヤ組織によって東京街商協同組合が設立されました(*1)。東京街商協同組合の設立は協同組合法に準拠しました(*2)。東京街商協同組合は東京都の認可団体であり(*1)、公的な存在でした。
1991年、東京街商協同組合は組合員証の発行を開始しました(*1)。組合員証は、露店商売をするテキヤ組織の構成員に与えられました(*1)。組合員証は、警察当局をはじめとした行政機関に対する「身分証明」の役割も期待されました(*1)。翌1992年、暴対法が施行されました(*3)。警察当局からの取締り強化が予想される中、東京街商協同組合は組合員証の発行により、組織の健全性をアピールしたと考えられます。
他府県でも、大阪街商協同組合や群馬県街商協同組合などの協同組合がありました(*4)。
<引用・参考文献>
*1 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ!』(実話時代編集部編、2003年、三和出版), p144-145
*2 『親分 実録日本俠客伝①』(猪野健治、2000年、双葉文庫), p76
*3 『現代ヤクザ大事典』(実話時代編集部編、2007年、洋泉社), p158
*4 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ!』, p150,155
コメント