博徒系組織と土建業

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 ヤクザ組織は昔から土建業界に関与してきました。ヤクザ組織が得意としたのが「人夫出し」(人足供給業)でした(*1)。人夫出しとは、日雇い労働者を徴集し、現場に送り出す業務でした(*1)。

 ヤクザ組織は日雇い労働者の賃金から徴収することで、利益を得ていました。例えば日雇い労働者の賃金が1万5千円(1日)であれば、ヤクザ組織は4千円を日雇い労働者から徴収しました(*1)。労働者の実質収入は1万1千円となりました。この場合ヤクザ組織が賃金の約27%を徴収していることになります。

 大正時代(1912~1926年)に多くの博徒組織が土建業に職替えしたと言われています(*2)。ヤクザ組織の中でも博徒系組織が土建業界と深く関与してきたことが推測されます。

<引用・参考文献>

*1 『ヤクザをやめて20年!ずっと年収1億超を続ける「栃木のアニキ」29の教え』(ひのえ太郎、2013年、山中企画 出版部), p83-86

*2 『新・ヤクザという生き方』(山之内幸夫、1998年、宝島社文庫), p326-327

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