統計学において「母集団」から「標本」を抽出する際、「無作為」に行うことが求められます(*1)。「無作為」の逆、作為的な標本抽出は避けなければなりません。例えば大阪府警が大阪府に活動拠点を置くヤクザ組織の実態を調査する際、大阪の繁華街・ミナミに活動拠点を置く組織だけを調べるのは、作為的な標本抽出となります。「ミナミに限る」という意思が抽出作業に入っています。無作為という言葉通り、大阪府警は大阪府内のヤクザ組織を「完全にでたらめに」(*1)いくつか抽出するのが統計学的に適切な方法です。
<引用・参考文献>
*1 『まなびのずかん 統計学の図鑑』(涌井良幸・涌井貞美、2015年、技術評論社), p50-51
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