「三振奪取力」の指標として知られるのが、奪三振率です(*1)。以下の計算式で、奪三振率は求められます(*1)。
奪三振率=奪三振×9÷投球回
奪三振率は、9イニングつまり「1試合」あたりの数値に置き換えられる為、「×9」という処理がされています(*1)。「1投球回で1奪三振」という実績の投手において、「1奪三振×9÷1投球回」の計算式となり、奪三振率は「9」となります。「奪三振率9」は1試合あたり「9個の三振」を奪取できる能力を意味します。
A投手は36投球回において9奪三振の実績でした。A投手の奪三振率の計算式は
「9奪三振×9÷36投球回」となります。結果、A投手の奪三振率は「2.25」です。
B投手は72投球回において16奪三振の実績でした。B投手の奪三振率の計算式は
「16奪三振×9÷72投球回」となります。結果、B投手の奪三振率は「2」です。
奪三振数においてはB投手(16奪三振)がA投手(9奪三振)を上回ります。しかし奪三振率においては、A投手(奪三振率2.25)がB投手(奪三振率2)を上回ります。
<引用・参考文献>
*1 『野球×統計は最強のバッテリーである セイバーメトリクスとトラッキングの世界』(データスタジアム株式会社、2015年、中公新書ラクレ), p90-91
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