「胴前」とは、「賭博ゲーム1回における子(客)全員の賭け金総額の上限」を指しました(*1)。胴前の多い賭場は客に支払う金が充分あり、逆に胴前が少ない賭場は客に支払う金が少なかったことを意味したと考えられます。博徒組織(胴元)は大きい賭博を行う際、金主に資金を借りることもありました(*2)。ちなみに「胴」とは、賭博をする際の「親」のことを指しました(*1)。
<引用・参考文献>
*1 『賭けずに楽しむ日本の賭博ゲーム』(伊藤拓馬、2015年、立東舎), p6-8,142
*2 『博徒・森川鹿次の生涯: 瀬戸内遊俠伝』(正延哲士、2000年、洋泉社),p109
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