アメリカのニューヨーク市の路上では、軽食等販売の屋台が並んでいます(*1)。ニューヨーク市は屋台数の上限を「4,000」に定めています(*1)。ニューヨーク市の路上で合法的に屋台営業する為には、許可証の獲得が必要です(*1)。しかし実態は1,000以上の屋台が許可証を得ずに、違法営業しているとされています(*1)。
屋台は「移動店舗」の為、存在を捕捉されにくい性格です。よって許可証を得られなくても、営業を始めてしまう屋台がいることは想像に難くありません。ニューヨーク市は、営業希望の屋台全てに許可証を出す(全ての屋台を合法化する)と、路上が屋台で溢れてしまうことを懸念しています(*1)。
太平洋戦争終了(1945年)以降の日本でも、路上で常設的に営業する屋台(ヒラビ)がありました(*2)。ヒラビの主な営業場所は、駅前や盛り場の路上でした(*2)。ヒラビはテキヤ組織に属していました(*3)。しかしヒラビは後に禁止されました(*4)。東京都では1950年ヒラビは禁止され、消滅しました(*5)。
<引用・参考文献>
*1 『週刊エコノミスト』2019年11月26日号「ニューヨーク 名物の屋台の規制緩和へ」(冷泉彰彦著), p86
*2 『新・ヤクザという生き方』(朝倉喬司、1998年、宝島社文庫), p204-206
*3 『東京のヤミ市』(松平誠、2019年、講談社学術文庫), p151
*4 『親分 実録日本俠客伝①』(猪野健治、2000年、双葉文庫), p151
*5 『東京のヤミ市』, p188
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