パチンコ店はかつてヤクザ組織にミカジメ料は払っていました(*1)。神戸市のパチンコ店では、月額30~50万円がミカジメ料の相場でした(*1)。東日本のヤクザ組織(3次団体)は月額10~50万円のミカジメ料をパチンコ店から徴収していました(*2)。
パチンコ店は「玉打ち」という遊戯サービスの提供に加えて、「換金」サービスも提供していました(*3)。パチンコ店と「表面上」つながりのない景品交換所が客に対し、換金をしていました(*4)。パチンコ店は客に景品を与え、客は景品を景品交換所に持っていき現金を得るという仕組みがありました(*4)。換金により、パチンコは「賭博」の要素が濃いビジネスでした。
日本で法律上認められた賭博は、競馬などの公営ギャンブルだけでした(*5)。パチンコ店は違法領域に足を踏み入れることで、利益をあげていました。違法領域で活動するヤクザ組織はパチンコ店を見逃しませんでした。またヤクザ組織は興行チケットをパチンコ店に買わせることもありました(*6)。
<引用・参考文献>
*1 『新版・現代ヤクザのウラ知識』(溝口敦、2006年、講談社+α文庫), p114
*2 『ヤクザに学ぶ 伸びる男 ダメなヤツ』(山平重樹、2008年、徳間文庫), p145-147
*3 『裏経済パクリの手口99』(日名子暁、1995年、かんき出版), p116
*4 『裏経済パクリの手口99』, p185
*5 『現代ヤクザ大事典』(実話時代編集部編、2007年、洋泉社), p192
*6 『新版・現代ヤクザのウラ知識』, p310
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