2020年5月30日に起きた池田組若頭銃撃事件

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 2020年5月30日午後2時40分頃、岡山市内で神戸山口組2次団体の池田組(岡山県)若頭が銃撃され、重傷を負いました(*1)。銃撃から約40分後、実行犯と疑われる者が岡山県警により発見され、銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕されました(*1)。実行犯と疑われる者は、神戸山口組の敵対組織である山口組2次団体の大同会(鳥取県)の組員でした(*1)。実行犯と疑われる者は大同会の中でも「若頭代行」という幹部職を務める人物でした(*1)。過去のヤクザ組織の抗争において、ヒットマンは「長期の懲役刑」を伴うこともあり、末端組員の役割でした。仮に大同会若頭代行が実行犯だった場合、幹部自ら「ヒットマン」になっていることから、大同会において「ヒットマン」の候補者がいなかった、それとも若頭代行の独断でしたことの両方が考えられます。

 またトップ自らヒットマンになったとされる例も最近ありました。2019年8月21日、弘道会の神戸市の事務所の前にて、弘道会組員(1名)が銃撃され、重傷に至りました(*2)。警察当局は捜査を進め、神戸山口組の主要2次団体・山健組トップの中田浩司を「実行犯」と特定しました(*2)。2019年12月3日、中田浩司は兵庫県警に殺人未遂と銃刀法違反の容疑で逮捕されました(*2)。中田浩司は犯行を認めていないことから、未だ実行犯は確定されていません。もし警察当局の読みが事実だった場合、山健組トップ自らが「実行犯」だったことになり、中田浩司逮捕の知らせはヤクザ業界に衝撃を与えました。見方によっては、トップ自ら「ヒットマン」を務めざるをえないほど、山健組が「ヒットマン」不足に陥っていたと考えられます。

<引用・参考文献>

*1 『週刊実話』2020年6月18日号, p32-35

*2 『週刊実話』2019年12月26日号, p32-36

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