「ヤクザ組織の元構成員」という経歴を持つ懲役太郎氏によれば、現在ヤクザ組織内における構成員間の会話で、「資金獲得」に関する話題は避けられることのことです(*1)。口を滑らせたことより、資金獲得業の内容が他の構成員に知られてしまったら、他の構成員が同じ資金獲得業に加わるかもしれません。競争数の増加により、元々手掛けていた構成員の利益は減っていきます。
現在のヤクザ組織は、様々な「資金獲得の経路」を失っています。各構成員は、自身の手掛ける資金獲得業を守る意味合いからも、他の構成員に資金獲得業の内容を話さないのだと考えられます。
一般企業において「情報共有」が重要視されています。一方、以上の話から、現在のヤクザ組織は、資金獲得という重要活動において「情報共有」を重要視していないことが分かります。
<引用・参考文献>
*1 『塀の中の元極道 YouTuberが明かす ヤクザの裏知識』(懲役太郎、2020年、宝島社), p86
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