住吉会は1995年5月からブロック制度を敷いています(*1)。当時の住吉会のブロック制度は北海道、東北、東関東、北関東、埼玉、東京中央、東京東、東京西、東京南、東京北の10ブロックから構成されていました(*1)。各ブロックにはブロック長がいました(*1)。ブロック長は「住吉会副会長の者」が就きました(*1)。各ブロックでは、月に1回ブロック会議が開かれていました(*1)。ブロック会議の参加者は10人ほどの執行委員で、各ブロック内で活動する2次団体のトップや幹部クラスが執行委員に就いていました(*1)。2002年の情報では、執行委員の任期は2年でした(*2)。
ブロック長はブロック会議には出ず、執行委員から選出された2人の執行委員長がブロック会議をまとめました(*1)。ブロック会議後、執行委員長は会議内容をブロック長に報告しました(*1)。ブロック長は月1回の副会長会議にて、ブロック会議の内容を伝えました(*1)。ブロック長は副会長会議で決定された内容をブロックに持ち帰り、内容は次のブロック会議で伝えられました(*1)。「ブロック会議」→「ブロック長」→「副会長会議」→「ブロック会議」という情報経路が当時の住吉会にあったことが分かります。またブロック長はブロックと住吉会本部との「橋渡し役」であり、ブロック会議では執行委員長が重要な役割を果たしていたことが考えられます。
2017年において住吉会のブロック制度は8つのブロックから構成されていました(*3)。8ブロックの内訳は北海道、東北、東関東、北関東、埼玉、東京城東、東京城北、東京西南でした(*3)。ブロック割りが時代とともに変化していることが分かります。
<引用・参考文献>
*1 『ヤクザに学ぶ交渉術』(山平重樹、2003年、幻冬舎アウトロー文庫), p228-229
*2 『洋泉社MOOK・勃発!関東ヤクザ戦争』(有限会社創雄社『実話時代』田中博昭編、2002年、洋泉社), p59
*3 『別冊 実話時代 龍虎搏つ!広域組織限界解析Special Edition』(2017年6月号増刊), p88
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