ヤクザ業界における底地

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 不動産の用語として「底地」(そこち)があります。底地とは、地主が所有権を持つものの、「利用する権利」を他者(借地人)に貸し出している土地のことです(*1)。借地人は地主に対し、「地代」を払います(*1)。「土地の利用」に関しては、借地人の意向が地主より優先しやすい等(*1)、底地を巡る権利は複雑です。地主が底地を第三者(借地人以外の人)に売却する時、複雑な権利等も引き継いでもらう為、成約価格は低くなる傾向にあります(*1)。

 ヤクザ業界において底地に似たものとして「貸しジマ」があります。2005年まで独立組織として活動した國粹会は、首都圏に多くの縄張りを持っていました(*2)。國粹会は住吉会等の他団体に、縄張りを貸し出し、「地代」を得ていました(*2)。貸し出す縄張りは「貸しジマ」と呼ばれました(*2)。

<引用・参考文献>

*1 不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)「住宅用語大辞典」

*2 『戦後ヤクザ抗争史』(永田哲朗、2011年、文庫ぎんが堂), p301-302

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