ショバ代

  • URLをコピーしました!

 ショバ代とは、高市(たかまち)における「露店の場所使用料」のことを指しました(*1)。

 高市とは、社寺の祭礼や縁日に仮設される露店市のことでした(*2)。高市のほとんどは、1年ごともしくは1カ月ごとに開催された定期門前市でした(*2)。

 露店商は高市における営業の対価として、高市の庭主(世話人)(*3)にショバ代を払いました(*1)。庭主は地元テキヤ組織の親分であり、露店配置の裁量権を有していました(*4)。高市が社寺で行われた場合、庭主は出店露店商から徴収したショバ代から「奉納金」という名の場所使用料を寺社に払っていました(*5)。社寺で行われた高市では、「出店露店商」→「庭主」→「社寺」の経路で場所出店料は流れていきました。

<引用・参考文献>

*1 『裏社会の日本史』(フィリップ・ポンス、安永愛 訳、2018年、ちくま学芸文庫), p494

*2 『盛り場の民俗史』(神崎宣武、1993年、岩波新書), p44

*3 『ヤクザに学ぶ 伸びる男 ダメなヤツ』(山平重樹、2008年、徳間文庫), p465

*4 『ヤクザに学ぶ 伸びる男 ダメなヤツ』, p157

*5 『裏社会の日本史』, p493

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次