テキヤ組織の稼業の1つに仮設興行がありました(*1)。仮設興行は「見世物興行」とも呼ばれ、サーカス、移動動物園等の演目を有していました(*1)。また化物屋敷(*1)などのグロテスクな演目、女性の性器を見せるショーなどのエロティックな演目(*2)も見世物興行の領域でした。
見世物興行自体は江戸時代からあり、縁日の場で見世物興行が流行りました(*2)。江戸時代の見世物興行の1つに「女相撲」がありました(*2)。女相撲は文字通り、女性同士に相撲をとらせる見世物でした(*2)。客は女相撲に性的興奮を期待していました (*2)。明治時代、過激な見世物興行の多くは禁止されました(*2)。
しかし明治時代以降も、テキヤ組織の下で過激な見世物興行は生き延びていきました(*2)。
<引用・参考文献>
*1 『洋泉社MOOK・義理回状とヤクザの世界』(有限会社創雄社実話時代編集部編、2001年、洋泉社), p52
*2 『裏社会の日本史』(フィリップ・ポンス、安永愛 訳、2018年、ちくま学芸文庫), p474-476
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