シカゴにおける銃器の供給源

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 アメリカ合衆国イリノイ州のシカゴ市では近年治安が悪化しています(*1)。治安悪化のシカゴを指す造語として、「シャイラク」がありました(*1)。シャイラクには、イラク戦争(2003年)後に治安悪化した「イラク」という言葉が引っ掛かっています(*1)。つまり「イラク並みに治安悪化しているシカゴ」という意味をシャイラクは含んでいます。

 シカゴで用いられた銃器の一定量は、イリノイ州外から供給されていました(*2)。シカゴにおける銃器の供給源の1つがミシシッピ州でした(*2)。イリノイ州はアメリカ中西部に、ミシシッピ州はアメリカ南部に位置します。地図上ではミシシッピ州は、ケンタッキー州とテネシー州を挟みますが、イリノイ州の下に位置しています。

 イリノイ州に比し、ミシシッピ州では銃器の価格は安かったです(*2)。またミシシッピ州では銃器関連の法律が緩く、人々は容易に銃器を購入できました(*2)。ミシシッピ州は容易に銃器を調達できる環境でした。

 アメリカでは「銃器の価格」や「銃器を巡る法環境」が州により異なりました。「価格差」や「法環境の差」があったことで、アメリカの銃器転売は利益を得ることができました。

 シカゴの「ギャングスタ・ディサイプルズ」というアウトロー組織はミシシッピ州から銃器を仕入れていました(*2)。

<引用・参考文献>

*1 『ギャングスタ・ラップ ディスクガイド ヒット・定番600曲・600枚』(小渕晃編著、2020年、Pヴァイン), p167

*2 『Dixieland Gangs & Disruptive Groups: Crime & Impact on the Southeast United States(English Edition) Kindle版』(Gabe Morales,2021,Amazon Services International)

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