香港の三合会（アウトロー組織の総称）の構成員間には序列がありました(*1)。三合会の個別的な組織としては、洪門組織（会党の1つ）(*2)を源流とした「14K」、潮州系の新義安、中国大陸系の大圏仔などがありました(*3)。各三合会のトップの役職名は「香主」で、ナンバー2は「副香主」でした(*1)。その下の上級構成員として「紅棍」「白紙扇」「草鞋」が置かれていました(*1)。「紅棍」は抗争時における戦闘要員の役割、「白紙扇」は組織内のブレーンの役割、「草鞋」は情報伝達の役割を果たしました(*1)。「紅棍」「白紙扇」「草鞋」の三者関係が対等な組織もあれば、「紅棍」を上位に置く関係（紅棍＞白紙扇＞草鞋）にした組織もありました(*1)。「紅棍」「白紙扇」「草鞋」の下に位置したのが「49」という末端構成員でした(*1)。
＜引用・参考文献＞
*1 『中国「黒社会」の掟－チャイナマフィア』（溝口敦、2006年、講談社＋α文庫）, p183
*2 『現代中国の秘密結社 マフィア、政党、カルトの興亡史』（安田峰俊、2021年、中公新書ラクレ）, p18
*3 『中国「黒社会」の掟－チャイナマフィア』, p175-178
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