2000年代前半ニュージーランドの南オークランドでは「ブラック・パワー」(Black Power)、「トライブスメン」(Tribesmen)などのアウトロー組織は「小売業者」の役割を果たしていました(*1)。ブラック・パワーはストリートギャングで(*2)、トライブスメンはバイカーギャングでした(*3)。
ニュージーランドの違法薬物市場では「ドラッグ・スーパーマーケット」(drug supermarkets)、別名「ティニー・ハウス」(Tinnie houses)と呼ばれた販売拠点(顧客層は主に使用者)がありました(*4)。ニュージーランドにおいてティニー(Tinnie)とは「銀紙に包まれたマリファナ」を指しました(*4)。
ティニー・ハウスでは主にマリファナが密売されており、受け渡しは主に「窓越し」で行われていました(*4)。郊外の住宅がしばしば「ティニー・ハウス」と化していました(*4)。
ブラック・パワーやトライブスメンはティニー・ハウスに違法薬物を供給していました(*1)。またブラック・パワーは、マヌカウ郡(Counties Manukau)全域に点在していたティニー・ハウスの大半を支配していました(*1)。
<引用・参考文献>
*1 『Gangland: New Zealand’s Underworld of Organised Crime』(Jared Savage,2020, HarperCollinsPublishers), p198-199
*2 『Patched: The History of Gangs in New Zealand』(Jarrod Gilbert,2021,Auckland University Press), p60-61
*3 『Gangland: New Zealand’s Underworld of Organised Crime』,p208
*4 『Patched: The History of Gangs in New Zealand』, p187
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