高市(縁日や祭り)の露店配置に関しては、高市の主催者(庭主)が裁量権を持っていました(*1)。一方、露店商(高市に出店する側)は、庭主に場所代を払いました(*2)。
高市が寺社(寺や神社)で行われた場合、庭主は寺社に「奉納金」という場所代を払いました(*2)。庭主にとって露店商からの場所代が「収益」で、寺社に払う場所代が「費用」でした。
<引用・参考文献>
*1『ヤクザに学ぶ 伸びる男 ダメなヤツ』(山平重樹、2008年、徳間文庫), p154-157
*2 『裏社会の日本史』(フィリップ・ポンス、安永愛 訳、2018年、ちくま学芸文庫), p493
コメント
コメント一覧 (2件)
テキヤは「ヤクザ組織」より「表社会のビジネス」で区分した方が適切だと思われるのですが……
流浪牙-NAGARE★KIBA様
コメントありがとうございます。
「ヤクザ組織は、博徒系組織とテキヤ組織で構成されている」という説に従う形で区分しています。
ヤクザ組織を指定暴力団と同義にするならば、「極東会を除いたテキヤ組織」は「表社会のビジネス」に該当するのかもしれません。
しかしながら、「極東会を除いたテキヤ組織」も歴史的には、何かしらの形で博徒系組織と関係を持ってきました。
ただ収益方法の点においては、テキヤ組織(露店商売で実際収益を上げている組織)のビジネスは合法的です。
なので「表社会のビジネス」に該当するともいえます。
「表社会のビジネス」に入れると、テキヤ組織自体の位置づけが曖昧になってしまいそうなので。
今は「ヤクザ組織」のカテゴリーに入れています。
今後テキヤ組織が改革し、旧来のイメージから脱皮する時代が来るかもしれません。
例えば一般の会社組織のような形になり、一般人を社員として採用したり、上場したりする時代が来るかもしれません。
そういう時代になったら、その時代の露店商組織については「表社会のビジネス」に区分した方が良いのかもしれませんね。