ベカ札

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 不正行為用の花札は「ベカ札」と呼ばれました(*1)。不正行為者はその行為時に「一般の花札」と「ベカ札」を識別しなければなりません。ゆえにベカ札には細工が施されていました。

 サイズや厚みで違いをつけたベカ札もあれば、裏面に爪や針の跡をつけて目印を入れたベカ札もありました(*1)。いわゆる「素人」が主にベカ札を利用していました (*1)。一方、不正行為の専門家(通称:「ワザ師」)はベカ札を必要とせず、自らの技術を武器としていました(*1)。

 ちなみに市販の花札は、1969年以前、手作りでした(*2)。任天堂は1969年、花札の機械化生産に踏み切りました(*2)。

<引用・参考文献>

*1 『日本賭博史』(紀田順一郎、2025年、ちくま学芸文庫), p216-218

*2 『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』「山内溥」(真山知幸、2025年、ディスカヴァー・トゥエンティワン),p297-298

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