アメリカ合衆国のニューヨーク市においてアメリカ・マフィア(シチリア系組織)は建設業界に深く食い込んでいました(*1)。しかし1990年代に取締り機関がアメリカ・マフィアに対する取締りを全般的に強化した結果、特に建設業界におけるアメリカ・マフィアの資金獲得活動は停滞しました(*1)。
ニューヨーク市の裏社会では「五大ファミリー」(Five Families)が君臨し続けてきました(*2)。五大ファミリーとはガンビーノ(Gambino)・ファミリー、ジェノベーゼ(Genovese)・ファミリー、コロンボ(Colombo)・ファミリー、ボナンノ(Bonanno)・ファミリー、ルケーゼ(Lucchese)・ファミリーの5つの組織です(*2)。5つの組織ともアメリカ・マフィア(シチリア系組織)でした(*2)。
2000年代の建設業界では、アメリカ・マフィアの活動が再び見られるようになりました(*1)。
ルケーゼ・ファミリーは工事に対し「5%のマフィア税」(a 5 percent “mob tax”)と呼ばれた「金銭の納付義務」を建設会社に課していました(*1)。5%のマフィア税をかけられた工事としては、学校、道路、橋の修繕工事がありました(*1)。
またアメリカ・マフィアは「砂利税」(gravel tax)を課していました(*1)。アメリカ・マフィアと関係のあるトラックで砂利を運ぶ際に、砂利税は用いられました(*1)。例えば砂利の輸送において、総積載量は5台トラック分にも関わらず、6台のトラックが使われました(*1)。請求時には「6台分の支払い」が請求されました(*1)。支払う側は、本来「5台分」の支払いで済むのに、余計な支払いをさせられていたのです。
アメリカ・マフィアは入札にも関与していました。アメリカ・マフィアに協力的な企業が落札できるように、入札談合が行われていました(*1)。入札談合側にとって望ましくない企業は予め入札から締め出されていました(*1)。
<引用・参考文献>
*1 『The Mafia Encyclopedia, Third Edition』(Carl Sifakis,2005,Facts On File), p117-118
*2 Anna Sergi.(2018). New York crime families survive and collaborate. Jane’s Intelligence Review.
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