今月、稲川会の2次団体・紘城一家(神奈川県小田原市:人口約19万人)、箱屋一家(千葉県松戸市:人口約48万人)の各トップが稲川会総本部から破門される事態が起きました。稲川会は、稲川会初代会長の稲川聖城が静岡県熱海市(人口約3万人)で1949年に立ち上げた稲川興業を母体としています。熱海市は静岡県の東端に位置し、神奈川県に接しています。稲川会は神奈川県に確固たる地盤を有してきました。1次団体の本部事務所は東京都港区に置いていますが、稲川会の慶弔式が執り行われる稲川会館は横浜市にあります。『実話時代』2015年2月号「二〇一五年度版指定21団体最新勢力マップ」(人数はすべて警察資料による)、神奈川県においてヤクザ組織の構成員は3610人いて、約75%が稲川会の構成員となっております。川崎市(人口約147万人)に山川一家、横浜市(人口約371万人)に杉浦一家、埋地一家、一之瀬一家、山瀬一家、平塚市(人口約25万人)に相模一家などの有力2次団体が各都市に拠点を置いています。
*今回記事を作成するにあたり『実話時代』2014年8月、2015年2・8月号の情報を参考にさせて頂きました。
一方、箱屋一家の本拠地・松戸市がある千葉県にも稲川会は一定の勢力を張っています。『実話時代』2015年2月号「二〇一五年度版指定21団体最新勢力マップ」(人数はすべて警察資料による)によれば、千葉県においてヤクザ組織の構成員は2100人いて、最大の構成員を抱えるのは住吉会です。住吉会が占める割合は約40%です。2008年の警察資料によれば、稲川会の占める割合は約30%で、千葉県では第2位の勢力を有してします。ちなみに千葉県には、他に山口組、極東会、千葉県市原市(人口約27万人)を拠点に置く双愛会が活動しています。千葉県の都市に拠点を置いている稲川会の有力2次団体が複数あります。船橋市(人口約62万人)の七熊一家、木更津市(人口約13万人)の三日月一家、習志野市(人口約16万人)の習志野一家などがあります。
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