関東のヤクザ組織も騒がしくなってきました

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 10日未明、茨城県土浦市の「松葉会系組事務所」が銃撃される事態が起きました。毎日新聞 5月10日(火)19時8分配信記事は「10日午前0時45分ごろ、茨城県土浦市桜町4の指定暴力団松葉会系組事務所近くの男性住民から「発砲音が2回した」と110番があった。駆け付けた土浦署員が事務所のコンクリート製門扉の2カ所で弾痕のような跡を発見した。けが人は確認されていない」と伝えています。

 「指定暴力団松葉会系組事務所」として毎日新聞をはじめ各マスコミは伝えていますが、留意する必要があります。毎日新聞が伝えた「茨城県土浦市桜町4」という住所と、ネット上のヤクザ事務所情報を照合すると、松葉会関根組小島一家の本部事務所が銃撃されたことが分かります。現在の小島一家は、「松葉会」には属していません。2014年4月、松葉会の一部の2次団体が松葉会を脱退、松葉会関根組を発足させます。松葉会関根組は松葉会と対立状態にあると見られています。

 松葉会関根組のトップに就任したのが土浦市に地盤を置く小島一家総長の大塚成晃です。大塚成晃は現在、1次団体・松葉会関根組の組長(トップ)と2次団体・小島一家総長(トップ)を兼任しています。神戸山口組トップの井上邦雄組長が、2次団体・山健組の組長(トップ)を兼任しているのと同じです。言い換えると、松葉会関根組にとっての小島一家事務所は、山口組にとっての弘道会事務所(名古屋市)、神戸山口組にとっての山健組事務所(神戸市)と同じ位置づけにあるのです。ちなみに1次団体・松葉会関根組としての本部事務所は東京都内にあるそうです。松葉会関根組の象徴的な場所への攻撃は、同組織に衝撃を走らせています。

 現在、松葉会の方は、山口組分裂抗争において、山口組側を支援しています。4月24日、松葉会トップの伊藤芳将会長らが、山口組の中核2次団体・弘道会事務所がある名古屋を訪れ、会談しています。山口組と関係を濃くしています。山口組としても、神戸山口組に勢力が流れる中、同盟関係を維持し続ける松葉会は貴重な存在です。山口組は松葉会との関係により、松葉会関根組と一定の距離を取ることになります。「松葉会・山口組」対「松葉会関根組」の対立構図では、松葉会関根組は不利に陥ります。しかし「対山口組」の要素を持つ神戸山口組が2015年に生まれたことで、松葉会関根組を取り巻く状況が変化しています。松葉会関根組は神戸山口組と同盟を組むことで、「松葉会・山口組」対「松葉会関根組・神戸山口組」の対立構図に変えることができます。松葉会関根組にとっては、状況は有利に働いてきます。

 松葉会関根組と神戸山口組が同盟を結ぶにあたっては、幹部同士の人間関係など、他の要素も大きく関与してきます。簡単には同盟が成立する訳でもありません。しかし現在、旧後藤組(現在山口組の2次団体)を中心とする関東の新組織が発足するという噂があります。松葉会関根組のような新興組織は格好の参入候補と見られます。松葉会関根組は憶測を内外に呼びやすい環境下にあったのです。今回の銃撃によって、松葉会関根組の内外に大きな動きがあることが明らかになりました。

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