闇市とは、太平洋戦争終了(1945年8月15日)以降~1940年代後半まで、各地に展開された非公的な市場でした(*1)。闇市では、主に生活必需品が売買されました(*1)。闇市の場所は、国鉄、私鉄、バスなどの路線が集中する駅の周りに形成されました(*1)。太平洋戦争終了時、テキヤ組織が長年築き上げたネットワークを活かし、闇市の形成に素早く関わっていたことから(*2)、テキヤ組織が各地の闇市の運営・管理を担っていたことが考えられます。例えば新宿駅東口の闇市(新宿マーケット)は、尾津組(尾津喜之助)により運営・管理されていました(*1)。池袋の闇市では、テキヤ組織として新興勢力だった関口グループ(関口愛治)が関与していました(*3)。後に、関口グループ(極東会)は池袋の裏社会で大きな影響力を持ちました。当時、生活必需品は表向き公定価格で売買されることになっていました(*4)。闇市では文字通り、生活必需品が「公定価格ではない価格」で売買されていました(*4)。
<引用・参考文献>
*1 『テキヤはどこからやってくるのか? 露店商いの近現代を辿る』(厚香苗、2014年、光文社新書), p99-100
*2 『テキヤはどこからやってくるのか? 露店商いの近現代を辿る』, p104
*3 『SANWA MOOK ウラ社会読本シリーズ⑤ 極東会大解剖 「強さ」を支えるのは流した血と汗の結晶だ!』(実話時代編集部編、2003年、三和出版), p51
*4 『テキヤはどこからやってくるのか? 露店商いの近現代を辿る』, p102
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