制度的革命党による長期政権

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 メキシコの麻薬密輸組織(カルテル)は捜査や摘発から逃れる為、警察官や公務員に賄賂を贈っていました(*1)。メキシコ政界では長年、制度的革命党(PRI)という政党が政権を担っていました(*2)。制度的革命党の源流は国民革命党(PNR)でした(*2)。国民革命党は1929年結成され、1938年メキシコ革命党(PRM)に組織改編されました(*2)。1946年メキシコ革命党は、制度的革命党に組織改編されました(*2)。2000年のメキシコ大統領選挙で制度的革命党候補者が破れたことにより、制度的革命党は政権から退きました(*3)。1929年から2000年まで、制度的革命党は前身も含めて政権に居続けました(*3)。制度的革命党の長期政権が立法及び行政機関に腐敗をもたらし、結果的にカルテルの組織膨張も許したと考えられます。

<引用・参考文献>

*1 『メキシコ麻薬戦争 アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱』(ヨアン・グリロ著、山本昭代訳、2014年、現代企画室), p80-81

*2 『物語 メキシコの歴史』(大垣貴志郎、2017年、中公新書), p227-229

*3 『物語 メキシコの歴史』, p250

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