テラ箱

  • URLをコピーしました!

 博徒組織の賭場には「テラ箱」がありました(*1)。テラ箱とは「テラ銭」(賭博の手数料)の入った箱を指しました(*1)。毎回の勝負の後、合力(賭博の進行係)(*2)がテラ銭をテラ箱に入れました(*1)。

 テラ箱には鍵が掛けられており、貸元がテラ箱の鍵を持っていました(*1)。おそらくテラ箱は、鍵を用いないと、中の金を取り出せない構造になっていたと考えられます。博徒組織の若い者は、賭博開催日の翌日、テラ箱を貸元に持って行きました(*1)。賭場の最高責任者(賭場の長)である代貸(*3)もテラ箱を開けることはできなかったことが窺えます。

<引用・参考文献>

*1 『ヤクザの世界』(青山光二、2005年、ちくま文庫), p144-145

*2 『ヤクザ大辞典』(山平重樹監修、週刊大衆編集部編・著、2002年、双葉文庫), p115

*3 『現代ヤクザ大事典』(実話時代編集部編、2007年、洋泉社), p17

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次