明と日本の密貿易

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 中国の明王朝時代(1368~1644年)、1374年以降、民間の貿易は禁止されました(*1)。朝貢制度に基づく「国家機関」同士の貿易だけは許されました(*1)。

 商人は「密貿易」の選択肢しかありませんでした。15世紀後半、沿界部で密貿易が盛んになっていきました(*2)。

 1545年以降、明と日本の密貿易が盛んになっていきました(*3)。背景には、石見銀山の発見による日本の産銀量の増加がありました(*3)。当時の中国は「銀の価値」が相対的に高かったです(*3)。同じ銀量でも、日本より中国が「高く」買いました。銀は自ずと中国に向かいます。日本側は銀の対価として、高級絹織物や生糸、綿織物、陶磁器等を中国から仕入れました(*3)。

<引用・参考文献>

*1 『陸海の交錯 明朝の興亡 シリーズ 中国の歴史④』(檀上寛、2020年、岩波新書), p49-50

*2 『陸海の交錯 明朝の興亡 シリーズ 中国の歴史④』, p92

*3 『陸海の交錯 明朝の興亡 シリーズ 中国の歴史④』, p129

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