損益計算書に基づけば、企業会計には「5つの利益」があります。企業における物品及びサービスの販売額(売却額)は「売上高」と表されます(*1)。売上高は「利益」にも「費用尾」にも該当しません。
売上高から「売上原価」を引いたものが「売上総利益」(利益)です(*1)。売上原価は「物品及びサービスの仕入価格」のことです。売上総利益は「粗利」とも呼ばれます(*1)。
売上総利益から「販売費及び一般管理費」を引いたものが「営業利益」(利益)です(*1)。販売費及び一般管理費には、社員の人件費や通信費、交通費等が該当します(*1)。
営業利益から「営業外収益・費用」を加算減算したものが「経常利益」(利益)です(*1)。営業外収益には、金融機関からの利息の受取が該当します(*1)。営業外費用には、金融機関に対する利息の支払いが該当します(*1)。
経常利益から「特別利益・損失」を加算減算したのが「税引前当期純利益」です(*1)。損益計算書上の「特別」は、「その事業年度に限り特別に出てくる」という意味です(*1)。例えば製造企業の土地売却益は、「特別利益」に該当します(*1)。
税引前当期純利益から「法人税等の税金」を引いたものが「当期純利益」です(*1)。
損益計算書における5つの利益とは「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」のことでした。
<引用・参考文献>
*1 『増補改訂 財務3表一体理解法』(國貞克則、2016年、朝日新書), p26-30
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