ヤクザ組織への迂回融資

　暴対法施行（1992年）(*1)前後の頃、銀行の金が「迂回融資」という形でヤクザ組織に渡っていました(*2)。過去、一般人名義の土地・建物であるにも関わらず、実質支配者はヤクザ組織という場合がありました(*2)。実質支配者のヤクザ組織は、名義上の一般人を「債務者」にし、銀行から金を借りさせました(*2)。名義上の一般人（債務者）は、土地を担保としました(*2)。「銀行」→「名義上の一般人」→「ヤクザ組織」という経路で、銀行の金は流れていきました。

＜引用・参考文献＞

*1 『現代ヤクザ大事典』（実話時代編集部編、2007年、洋泉社）, p158

*2 『大阪府警暴力団担当刑事　―　捜査秘録を開封する』（森功、2015年、講談社＋α文庫）, p207-209