警察当局には「ヤクザ組織を専門に取り締まる部署」があります。いわゆる「マル暴」と呼ばれる組織です。東京都を管轄する警視庁の場合、「組織犯罪対策部」がヤクザ組織を取り締まっています(*1)。特に組織犯罪対策部の「4課」は、ヤクザ組織に対する捜査部隊として活動しています。
組織犯罪対策部は2003年に警視庁に設けられました(*2)。2003年以前、組織犯罪対策部4課は「刑事部の捜査4課」として活動していました(*1)。2003年の組織犯罪対策部の設立に伴い、「捜査4課の人員」が刑事部から組織犯罪対策部に移動しました(*1)。
大阪府警の場合、「刑事部の捜査四課」がヤクザ組織を取り締まっています(*3) (*4)。また大阪府警には、「組織犯罪対策本部」という部署もヤクザ組織の取締りを行っています(*5)。組織犯罪対策本部には、刑事部に加えて生活安全部や警備部からも人員が割かれており、「組織横断的な部署」と位置づけられます(*5)。
福岡県警の場合、「刑事部捜査第四課」がヤクザ組織を取り締まっています(*6) 。刑事部捜査第四課は1965年、「ヤクザ組織専門の取り締まり部署」として設立されました(*6)。
<引用・参考文献>
*1 『マル暴捜査』(今井良、2017年、新潮新書), p15-20
*2 『マル暴捜査』, p12
*3 『大阪府警暴力団担当刑事 ― 捜査秘録を開封する』(森功、2015年、講談社+α文庫), p275
*4 『半グレ 反社会勢力の実像』(NHKスペシャル取材班、2020年、新潮新書), p140
*5 『半グレ 反社会勢力の実像』, p142-143
*6 『県警VS暴力団 刑事が見たヤクザの真実』(藪正孝、2020年、文春新書), p21
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