北海道同行会

　北海道全域のテキヤ組織及び博徒組織の親睦団体「北海道同行会」が発足したのが、1962年です(*1)。テキヤ組織の勢力が強かった北海道では、炭鉱街でテキヤ組織が博打ビジネスを行うこともありました(*1)。北海道においてテキヤ対博徒の勢力割合は、「7対3」から「8対2」とされていました(*2)。博打ビジネスの縄張りを調整する為、全道規模組織の北海道同行会が立ち上げられたのです(*1)。

　1980年、山口組2次団体・加茂田組が北海道支部の事務所開設の為に、約200人の組員を北海道に送り込む事件がありました(*1)。対して、北海道同行会は約800人を動員して、千歳空港やホテルを包囲して、北海道入りした加茂田組に圧力を加えました(*1)。結果、北海道警察の介入もあり、加茂田組は北海道から去りました(*1)。

　しかし1985年誠友会が山口組に(*2)、博徒組織の越路家一家(*3)とテキヤ組織の木暮一家(*4)が稲川会に入りました。以降、1990年まで多くの独立組織が広域団体に加入しました(*2)。結果、北海道同行会は自然消滅しました(*1)。

＜引用・参考文献＞

*1 『実話時代』2017年9月号, p20-21

*2 『洋泉社MOOK・勃発！関東ヤクザ戦争』（有限会社創雄社『実話時代』田中博昭編、2002年、洋泉社）, p146-149

*3 『実話時代』2014年8月号, p28

*4 『実話時代』2016年6月号, p39