近年のニュージーランドにおける国際的な組織犯罪では、ニュージーランド系及びオーストラリア系バイカーギャングの活動が目立っています(*1)。いくつかのバイカーギャングは東南アジアや太平洋地域に進出しています(*1)。2016年から2019年にかけて、総バイカーギャングの構成員数は4,679人から6,735人に増加しました(*1)。近年ニュージーランドのバイカ―ギャングは勢力を拡張させていることが分かります。またメキシコ、中国、東南アジア系のアウトロー組織の活動もニュージーランドにおいて目立っています(*1)。
国際組織犯罪の1つに違法薬物ビジネスがあります。ニュージーランドの違法薬物ビジネスでは、覚醒剤(メタンフェタミン)の輸入、製造、流通(販売)が主流です(*1)。日本の場合、覚醒剤(メタンフェタミン)の国内製造は困難といわれてきました(*2)。覚醒剤製造時に伴う悪臭の対策が日本国内では困難だったからです(*2)。ニュージーランドのバイカーギャングがメタンフェタミンの製造に関与している可能性は高いです。
またオーストラリア―ニュージーランド間の密輸経路の1つとして、太平洋地域を迂回する経路があります(*3)。
<引用・参考文献>
*1 ニュージーランド警察サイト
「Transnational Organised Crime in New Zealand Our Strategy 2020-2025」(2020),p11
*2 『ヤクザ500人とメシを食いました!』(鈴木智彦、2013年、宝島SUGOI文庫), p126
*3 「Transnational Organised Crime in New Zealand Our Strategy 2020-2025」, p9
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