オーストラリア6都市の大麻価格、嗜好用大麻合法の国

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 アメリカ合衆国のCFAHサイト「2023年 大麻(CANNABIS)グローバル・プライス・インデックス」では、世界140都市の大麻価格(1g)等が載っています(*1)。CFAHはPrice Of Weed(https://www.priceofweed.com/)とUNODC(「世界薬物レポート2022」)の情報に基づき「大麻価格(1g)」を、WHOの情報に基づき「年間消費量」を算出しました(*1)。

 オーストラリアに関してはCFAH は6都市を調べました。6都市はブデリム(クィーンズランド州)、シドニー(ニューサウスウェールズ州)、メルボルン(ヴィクトリア州)、サンディ・ベイ(タスマニア州)、アデレード(南オーストラリア州)、パース(西オーストラリア州)です(*1)。オーストラリアは嗜好用大麻を「違法薬物」としています(*1)。一方医療用大麻は合法化されています(*2)。

 6都市の大麻価格(1g)を降順にすると、以下になります(*1)。

1位    パース          11.7米ドル

2位    メルボルン      11.0米ドル

3位    シドニー        10.7米ドル

3位    ブデリム        10.7米ドル

4位    サンディ・ベイ  8.7米ドル

5位    アデレード      8.6米ドル

 最高価格のパース(11.7米ドル)と最低価格のアデレード(8.6米ドル)の差は3.1米ドルであることが分かります。ちなみに隣国ニュージーランドではクライストチャーチ(カンタベリー地方)のみが調査されており、クライストチャーチの大麻価格(1g)は11.9米ドルでした(*1)。ニュージーランドでは大麻合法化の賛否を問う国民投票が2020年10月に行われました(*3)。結果、大麻合法化は否決されました(*3)。

 また大麻年間消費量を降順にすると、以下になります(*1)。サンディ・ベイとパースは年間消費量が載せられていませんでした(*1)。

1位    シドニー        45.8トン

2位    メルボルン      11.0トン

3位    アデレード      6.8トン

4位    ブデリム        2.8トン

 古い情報になりますが、シドニーの人口は452.6万人、メルボルンは435.3万人、アデレード128.8万人でした(*4)。シドニーと比較すると、メルボルンは人口に対し大麻の消費量が少なかったことが分かります。

 ちなみに嗜好用大麻を合法化している国としてはウルグアイ(2013年以降合法化)(*5)、カナダ(2018年以降合法化)(*5)、マルタ(2021年以降合法化)(*6)等があります。

 マルタは2021年の法改正により、大麻7gまでの所持、家庭で4株までの栽培を合法化しました(*6)。一方マルタは公共の場における大麻吸引を禁止しています(*6)。マリファナ(乾燥大麻)のジョイント1本には、約0.5gのマリファナが使用されています(*7)。マルタで所持可能な大麻7gとは、ジョイントの数に直せば、14本分になります。

 大麻栽培者は成熟した大麻草1株から、薬物使用可能な箇所を採取していきます(*8)。日本の麻薬取締部(厚生労働省)は、大麻草1株につき薬物使用可能量は約500gと推計していました(*8)。日本の麻薬取締部の推計に則れば、マルタの家庭で栽培可能な4株からは、約2kgの大麻が作られることになります。2kgの大麻を、ジョイントの数に直せば、4,000本になります。

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<引用・参考文献>

*1 CFAHサイト「2023年 大麻(CANNABIS)グローバル・プライス・インデックス」

https://cfah.org/cannabis-price-index/

*2 『週刊エコノミスト』2022年6月28日号「豪州 香料に大麻のジン販売」(守屋太郎),p85

*3 『スマホで薬物を買う子どもたち』(瀬戸晴海、2022年、新潮新書),p205

*4 『データブック オブ・ザ・ワールド 2022年版 -世界各国要覧と最新統計-』(二宮書店編集部、2022年、二宮書店), p458

*5 『世界大麻経済戦争』(矢部武、2021年、集英社新書), p195

*6 『FACTA』2023年10月号「欧州分断「ロシアの次は大麻」」, p70-71

*7 『スマホで薬物を買う子どもたち』,p227

*8 『マトリ 厚労省麻薬取締官』(瀬戸晴海、2020年、新潮新書),p83-84

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